【バイヤー日記】バイヤー中西がご紹介する江戸風鈴(篠原まるよし風鈴)

みなさん、こんにちは!バイヤーの中西です。
今回は東京都台東区にある家族で江戸時代から伝わる技術を受け継いで江戸風鈴を製作している「篠原まるよし風鈴」さんを訪問する機会がありましたのでご紹介させていただきます!

江戸風鈴は商標登録されており、伝統的な製法でガラス風鈴を製作する「江戸風鈴」と呼ばれるものを作っているのは、なんと日本中で2件しかありません。そもそも江戸風鈴とはどのような風鈴なのでしょうか?

江戸風鈴は江戸時代から伝わる技術を受け継いで制作しているガラス製の風鈴のことを指し、特徴は以下の3つとなります。

1.宙吹き

これは、型を使わずに息を吹き込んで風鈴の丸い形を成形する技法のことです。型を使用して均一的なガラスの形成するのが一般的なのですが、江戸風鈴では難易度の高い息を吹き込む方法で形を形成します。

2.ギザギザの鳴り口

美しい音色を奏でるために風鈴の製作工程でできる鳴り口のギザギザをわざと残しています。これは、風鈴の内側にある「舌(ぜつ)」と呼ばれる部品が風鈴にぶつかる音だけでなく風が風鈴に触れただけでも擦れる音が鳴るようになります。

3.内側の絵付け

ガラスの艶やかさの中で色が長持ちするよう、風鈴の内側に手描きで絵付けを行うのが江戸風鈴です。

【江戸風鈴の歴史】

江戸風鈴の名称はその道の第一人者・篠原儀治(しのはら よしはる)氏がひとつひとつ宙吹きで作られたガラスの風鈴を”江戸風鈴”と命名しました。
江戸時代の末期から庶民に知られるようになったガラスの風鈴、それ以前は、庶民が手の届かない程高価なものでした。
大名や豪商たちの中で珍品として崇め奉られ、”風琴”と呼ばれお屋敷の部屋の中に下げられていました。風の琴なんて名前も上品でした。

【江戸風鈴ができるまで】

江戸風鈴は一つ一つ職人が製作しています。最初に風鈴の玉から作るガラス吹き、ガラスの玉ができたら一つ一つ風鈴の内側から絵を描いていきます。
風鈴のガラス吹きは良い音のものができるまで10年かかると言われ、とても難しい技術です。
絵付けは内側から描くため、最初は思うように描くことができずこちらも最低3年程度修行が必要な技術です。

【魔除けとしての風鈴】

日本人は、音に対する信仰がつよく「鈴」を魔除けにしているのは有名です。
 また、昔から朱色(あか)を魔除けにしており1970年代まで朱色の風鈴が過半数をしめていました。
ガラス風鈴は”赤”があたりまえだったのです。(篠原まるよし風鈴HPより抜粋)

江戸風鈴は、昔から人々の心を癒す役目をしていたのですね。ガラスならではの涼しげな風鈴の音は、とてもリラックスできます。暑い夏に軽やかな風鈴の音を響かせて、癒されてみてはいかがでしょうか?

篠原まるよし風鈴さんは東京都台東区の佐竹商店街の中にあり、普段からお店の前には風鈴を飾っているそうです。
風鈴作り体験もできるそうなので、是非、行ってみてくださいね!

◆篠原まるよし風鈴

〒110-0016 東京都台東台東4-25-10 佐竹商店街内
TEL: 03-3832-0227
受付時間: 10:30〜18:00

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